「上野ボードワン」アニメと戦うオヤジ

新宿ウサギズの記念すべき第一作目「新宿迷宮」は、全く未経験なオッサン達の未知の挑戦の産物であったにも関わらず、そこそこに身内の評判がよかった。

思えば、その理由は、普段こんな事絶対やらなそうに見える人達がやるから、モノ珍しさと、内輪ウケとか、そういった意味での評価もあったんだと思う。それなりに形になったのは、ビギナーズラックのようなマグレ当たりもあったかもしれない。

勢いに乗ったボクらは、これをいずれ事業化できないだろうか?という事まで考え始めた。そのためには「単なる悪フザケではないんだよ」という姿勢を見せなくてはならない。何かしらの社会貢献的な要素があったほうが良い。

一発目で新宿駅だったんだから、この共通点に絞り込んで、全ての山手線の駅を歌にしてみてはどうだろう?というアイデアが思いついた。

そこで、第二段目は渋谷駅に決まった。が、実際は上野になった。その理由は、渋谷では落ち着いて素材撮影できる場所を確保するのが難しいと考えたからだった。

1回目よりも、凄い作品にしよう。「新宿迷宮」からは考えられないようなビジュアルにしよう。勿論、音楽もスゴイんだ。次から次へと欲張ったアイデアを、まるで闇鍋のように放り込んで、上野ボードワンの構成は組み立てられていった。

今回は、「アニメと実写の融合」という新たな試みに挑戦した。見えない敵と戦うパフォーマーを撮影し、そこにアニメを乗せていく、というもの。

アニメには作画、つまりイラストが必要だ。誰かにイラストを描いてもらう前に、どんなイラストがいいかを考えてみようか。

トムとジェリー、バックスバニー、ザ・シンプソンズ、サウスパーク。

うーん、もっとさ、ボクらは若者にウケる事を考えたほうがいいと思うんだ。挙げてるアニメがマニアックすぎて、若者路線のアニメのトレンドをもっと取り入れようよ、宇宙戦艦ヤマトとか、銀河鉄道999とかさ。

若者とか言ってるわりに、口から出たアニメが、真っ向から若者を拒絶してるぜ?、誰か、ほら、なんとかハルヒの鬱病とか、魔法少女もなかマナカだったか?とか、そういうアニメを挙げてみろよ。

あー、そういう路線?えーと、それなら、Dr.スランプアラレちゃん?

ボクらのアニメの情報アンテナは、昭和時代で止まってるよ!もう考えるのをやめたほうがいいと思う。

そして、その辺は、誰かに任せよう、という事になった。

そこで、ボクらは、アニメの作画は、ナンセンス系作家として数多くの電子書籍等を出版されている折羽ル子さんにお願いする事にした。

気が遠くなるような量のウサギを描いていただいた。

今回、初めて、絵をお願いして思った事は、折羽ル子さんの性格を例えるなら、「カップラーメン食べたいです」と言うと、トラック一台分くらいのカップラーメンの段ボール箱を送ってくるタイプである事がわかった。

この作品は、ウサギズの次の方向性を大きく変えるキッカケになった。新しいクリエイターとの共同作業。そして、上野ボードワンの曲作りを担当したウーサーは、己の力不足に落ち込み、修行のために旅立っていった。

次へ:一方、ボクらは急に方向性を変えて全く新しい世界に挑戦する事になる。

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